組織を分析する際に活用されるのが、あまりに有名な、McKinseyの7Sというフレームワークだ。
MBAでは最も最初に習う考え方の一つ。
7Sとは・・・
マッキンゼーにいたピーターズとウォーターマンという二人のコンサルタントがが1980年に提唱した、企業を分析する際に使われるフレームワーク。
従来、経営の焦点は戦略と組織構造にあった(誰が何を担当し、誰が誰に報告するかが重視されていた)。
でも、それら以外にも大事なファクターがある。
全部で7つあって、それらの相互関係こそ大事だよ、ということがわかった(それぞれの頭文字を取って、7S)。
曰く、
Strategy(戦略): 目標達成のための方向性。競争に勝つ為の成功の鍵。競合優位性。ビジョン。計画。(ヴィジョナリーよりもアダプティブなものが求められる場面も増えてきた)
System(システム): 行動を加速させる仕組み。評価制度、管理会計、人事制度など。 (意思決定プロセスやリスクマネジメントなども)
Structure(組織構造): 責任と権限の範囲、情報の流れ、組織階層の数、部門の強さ、優先順位など。
Shared Value(共通価値観): 組織内で共有されている価値観、自社の存在意義、方向性など。(ソーシャルミッション、社員が一緒に働きたいと思える価値、企業目的との合致度)
Staff(スタッフ): 社員の性格や個々の能力。社員は大胆?、慎重? (内在的な才能、才能のピラミッド、ダイバーシティ)
Skill(スキル): 会社に蓄積されている能力。個人及び組織としての能力。 (会社としてのスキルにはアウトソーシングやグローバライゼーションも課題)
Style(スタイル): 企業文化や社風。仕事の進め方、社内の行動規範、評価特徴など。(同じスタイルを共有していないと、外部の人を排除する特徴も)
発案されてから、30年以上が経過した現在でも、7-Sは組織の複雑さを理解するための重要なツールである、とされる。
それにしても、だ。
組織の分析を分析するのに、7つの「S」で詳しく見てみよう、、、って。
マッキンゼーだとか、コンサルティングとか、エクセレントカンパニーなどと言われるからもっともらしく聞こえるが、最初に二人が思いついたときは、きっと、そうだ、語呂合わせでSでいいんじゃないの? ってなったところを想像すると楽しい。
それを我々は、ありがたかったてるんだから、世にいうビジネスパーソンなんていうのも、おめでたい人たちで、考えようによっては素直な人たちなんだと思う。
それと、この類のビジネスキーワードは作ったもん勝ちだと、つくづく思う。
英語では言葉を作り出すことを、「Coin a word」なんて言い方をする。
そう、コインはお金のコインですね。
「言葉を(硬貨)を鋳造する」という意味になります。
文字通り、言葉を持って巨万の富を築く、卓越したビジネスセンスを感じるフレームワークの逸品。
Source: McKinsey Quarterly
Enduring Ideas: The 7-S Framework
March 1, 2008 | Article
https://www.mckinsey.com/capabilities/strategy-and-corporate-finance/our-insights/enduring-ideas-the-7-s-framework