さて、夏も終わりに近づいてきましたが、この夏、みなさんはどんな本との出会いがありましたか?

今はこれから秋に向けて、次の一冊を探しているところでしょうか?

いい本は見つかりましたか?

 

今日はそんなブックラバーの皆さんに、ある読書リストをご紹介します。

 

201911月頃だったでしょうか、英・BBCがある読書リストを発表しました。

「世界をかたちづくった小説たち(100 novels that shaped our world)」と題して、いま、私たちが暮らすこの世界を形成してきた文学作品の特集を組みました。

今年の初めにアップデートされたポッドキャスト版も必聴です。 

 

第一線で活躍する選考委員によって選出された一冊一冊は、いわゆる教養のための本のリストといった教科書的な枠を超え、読者が自らの内面を見つめなおし、今を生きるこの世界がどのように形成されたのかを、物語という視点から教えてくれています。


選考委員:Stig Abell, Mariella Frostrup, Juno Dawson, Kit de Waal, Alexander McCall Smith and Syima Aslam

 (BBC チョイスということもあり、選書は英連邦色が強めになっています🇬🇧)

 

ちょっと大げさな言い方をすれば、私たちの存在意義を問うためのリスト、といってもよいかもしれません。

 

具体的には、過去300年間に英語で書かれた小説の中から、ジャンルを超えた100作が選ばれています。
世界を構成する10のテーマについて、それぞれ10冊の本から探索できます。 

多種多様な作品群は、どれも知的好奇心を刺激するものばかり。  

 

私も大いに触発され、リストに掲載されている本を一つずつ読んでいるところです。

 

特におもしろいなと感じたのが、世界を形成しているとして掲げられた各テーマ設定です。

 

物語を使ってこの世界を表現しようとするとき、皆さんならどんなテーマが考えられるでしょうか。

どんな切り口を用いれば、私たちが生きるこの世界を解剖、探索できるのでしょうか。

 

この特集では下記の10テーマが選ばれています。

 

1. アイデンティティー
2. 愛、セックス、ロマンス
3. 冒険
4. 生と死と異世界
5. 政治・権力・抗議
6. 階級と社会
7. 成熟
8. 家族・友情
9. 犯罪と紛争
10. ルール・ブレイカー

 

非常に大胆な切り取り方です。

ただいずれも説得力のある言葉が並んでいます。 

私たちの世界を10のテーマであらわすとき、この分け方は参考になると思いました。

 

このBBC案にみなさんは、どう感じましたか?

 

そもそもこの世界を、小説やストーリーで理解しよう、などおこがましいでしょうか?

実際、ある批評家は「誰も喜ばない短絡的なリストだ」とこき下ろしました。。

反対意見、あるいは賛成意見、いろいろあると思います。

(『ディスクワールド』を入れて、たとえば古典『白鯨』を外したり、となかなか大胆なチョイスですし

 

それでもどんな本がリスト入りしているのかを見るだけでも、読書を愛する方には意味がある気がします。

世界を理解しようとするとき、なにも一人で取り組む必要はないのですから。

興味を引く一冊があれば、ぜひ軽い気持ちで手に取ってみてはいかがでしょうか。

 

このリストを見つけてから3年近く経ちますが、私の読書はまだまだ途中です。

恥ずかしながら、三分の一も達成できていません。

なにせそれぞれのテーマに沿って10冊ずつ、合計で100冊もありますからね。 

 

世界の形成について理解すべきことは、まだまだたくさん残っています。

 

取り上げられた本を今後少しずつ、ご紹介していこうと思います。

 

この秋、世界をより深く理解するための読書の旅に出かけてみませんか? 

 

(Photo by Prateek Katyal via Unsplash License)

 

参考資料:
https://en.wikipedia.org/wiki/BBC_list_of_100_%22most_inspiring%22_novels

 

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