ふと以前のノートを見返していたところ、こんな抜き書きがあった。
抜き書きの日付は 2020. 5. 29.
コロナ禍真っ盛りの頃だ。
作家の佐藤優さんが、コロナで休校中の子どもたちに、自身が逮捕・拘留されていたころに習得したある技を伝授していた。
——————-
「・・・読んだ本の中で印象に残った文章があったら、ノートに書き写すことをすすめます。
この方法は、ぼくがかつて逮捕され、512日勾留されていたときにやっていた方法です。
文章を写すだけですが、これがすごく重要。
手からテキストが体に入ってくる。
この勾留期間を経て、部屋にこもっていても手を動かし、深く考えれば外に出ることと同じかそれ以上のものを得られることがわかったのです。」
※女性セブン 2020年6月4日号
——————-
抜き書きの効能を説明するに、これを超えるものはなかなか見つからない。
やはり、手を使って写すということというが大切なのだ。
しかもこの方はこれを拘留中に実践している。
抜き書きは今後も続けていく。
—————–
なお、佐藤優さんは現在病床に就いておられる様子。
2/2/2023 の産経新聞に『外交とインテリジェンス』と題した記事を寄稿されている。
冒頭、ご自身の健康状態についてこのような書かれている。
「筆者はこのコラムを病室で書いている。8日午後、主治医から「昨日採血した血液を培養した結果、細菌に感染していることが明らかになった。緊急入院してほしい」という連絡があった。その後の日程をすべてキャンセルし、都内の大学病院に入院した。菌血症で、放置しておくと敗血症になり生命に危険が及ぶ。入院期間は2~3週間の予定だが、延びる可能性も排除されないとのことだった。
去年は1月に慢性腎臓病が悪化し血液透析を導入、3月にはがんによる前立腺全摘手術、8月には心臓の冠動脈狭窄(きょうさく)が見つかりステント(金属の輪)を血管に入れた。そして今回は菌血症だ。「病気のデパート」のような状態だ。しかし、それ故に人生の残り時間を意識するので、作家としての仕事に優先順位をつけることができる。」
一日も早いご回復を願います。