― 批評が怖くても、外に出す
最近、Founders という創業者にスポットライトを当てるポッドキャストで、Rick Rubin の創造術について書かれた『The Creative Act』について語られている回を聴きました。
ちなみに、番組ホストの David Senra(デイビッド・センラ)は、歴史上の偉大な起業家や創業者たちの教えを深く掘り下げる人気ポッドキャスターです。彼の番組もおススメです。
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/founders/id1141877104
さて、話を戻すと、Rick Rubin は、Beastie Boys、Red Hot Chili Peppers、Johnny Cash、Adele など、数々の伝説的なアーティストを手がけてきた著名な音楽プロデューサーです。
私の note でも何度も取り上げています。
よろしければこちらもご覧ください。
https://note.com/proper_clam757/n/n918732841225
https://note.com/proper_clam757/n/n1262f8add9de
ただ、この本で彼が語っているのは、単なる「作品の作り方」ではありません。
創造とは、技術ではなく、生き方である。
私はそう受け取りました。
何かを作るとき、私たちはつい「もっと上手くなってから」「もっと準備してから」「批評されないくらい完成度を高めてから」と考えてしまいます。
一見すると、それは誠実に見えます。
でも、時にはそれは、批評から逃げるための言い訳になります。
番組の中で、Amazon創業者 Jeff Bezos の言葉が紹介されていました。
“If you absolutely can’t tolerate critics, then don’t do anything new or interesting.”
批評に絶対に耐えられないなら、新しいことや面白いことはするな。
かなり厳しい言葉です。
でも、これは単純に「怖がるな」という意味ではないと思います。
批評は怖い。自己疑念も消えない。
どれだけ経験を積んでも、「これは浅いのではないか」「誰にも届かないのではないか」「自分にはまだ早いのではないか」という声は残ります。
大事なのは、その恐れが消えることではありません。
作りたいという欲求が、恐れを少しでも上回ることです。
作品を手元に置いておけば、傷つかずにすみます。
下書きのままなら、誰にも批評されません。
でも、その代わりに、次の作品も生まれません。
外に出した作品だけが、次の作品を連れてくる。
創造するとは、自分の内側にあるものを安全に守り続けることではない。
恐れを抱えたまま、それでも形にして、世界に差し出すことです。
完璧だから出すのではない。
出すことで、次に進める。
Rick Rubin の創造論を聴いたり、読んだりするとき、いつもそう感じます。■
参考図書:
『リック・ルービンの創作術』
初出:note、2026年6月26日。Fabio Caipirinha の恒久アーカイブとして収録(本サイト掲載:2026年10月15日)。原文:https://note.com/proper_clam757/n/nb0d1ae410117